前回は、玉ねぎの種まきの後、ビニールハウスの中で玉ねぎの苗を育てるハウス管理について紹介しました。
今回は、苗が成長しハウス管理が終わり、畑への植え付け作業の様子を紹介したいと思います。前回の記事はこちら▽
GPS受信機を取り付ける

玉ねぎを畑へ植え付けるとき、移植機という機械を使います。その機械にわが家ではGPS受信機を取り付けて移植をします。
自動走行農機と言って、GPS受信機を農機に取り付けることによって人工衛星からの電波を受信し自動で走行させることができます。
畑への移植(植え付け)の際、真っ直ぐに苗を植えるためにこのGPS受信機を玉ねぎの移植機に取り付けて行っています。

GPS受信機はこんなものです。移植機の上にパイプを取り付け、そこにGPS受信機を取り付けます。こうすることで、衛星からの電波をキャッチすることができるようになります。

それから移植機にこんなコントロールパネルを設置し、このパネルで操作を行います。
畑をおこす

移植しようと思っている部分の畑をトラクターでおこします。これは、土が乾いてしまうことを防ぐために、できるだけ移植する直前に行います。
土が乾いてしまうと、苗を畑にうまく植え付けることができません。荒くなっている土を細かく砕き、柔くすることで、移植機が苗を一定の深さに植えられるようにします。
苗を運ぶ

ビニールハウスから畑まで苗を運びます。ビニールハウスと畑が近ければいいですが、畑が家から離れている場合もあるので、その場合は車でビニールハウスと畑を何度も往復して運ぶことになります。
畑は、家の周りに全てあるわけではなく、家の前や裏、車で5分〜10分離れた場所などに点在しています。そのため、離れた畑で作業するときは、トラクターで公道を走って、畑まで行って作業しなければなりません。
都会に住んでいるときは、公道をトラクターが走るところなんて見たことがなかったのですが、こちらではトラクターなどの農機がしょっちゅう走っています。
また輪作と言って、毎年同じ畑で作る作物は変える必要があります。異なる作物を年がわりで作ることで、連作障害を避けるためです。
同じ作物を同じ畑で作り続けることによって起こる、作物の生育不良のことです。ちゃんと作物が育たなかったり、病気にかかりやすくなったりします。
なので、畑や作る作物の種類は複数もっておいて、作物と畑の組み合わせも毎年変えていく必要があります。
そのため、自分のところでは作っていない作物を作っている近所の農家さんと協力して、畑を一時的に交換して育てることもあります。
移植する

畑に届いた苗を移植していきます。GPS受信機を付けた移植機に苗をセットしていき、移植します。
自動走行するとはいえ、無人で走らせるわけではなく、人が乗って停止やターンなどの操作をする必要があります。完全に無人で農機を走行させるには、その機能の備わった機械を購入しなければいけません。

GPS機能を使わずに移植する場合は、このオレンジのローラーを使って真っ直ぐに進みます。
移植機本体の横に、土に溝をつける部分があり、走行して溝をつけた後、横の列にずれるときにその溝にオレンジのローラーを乗せて進むことで真っ直ぐな状態で進むことができます。

広い畑にまっすぐきれいに移植することができました!
土壌処理

苗を畑に植え付けた後、雑草が生えてしまうと土の中の栄養を雑草に取られてしまいます。そうならないように、雑草が生える前に除草剤をまいて、雑草の発生を予防します。
パオパオをかける

パオパオとは、長いロールになっている農業用の白い不織布のことです。名前の響きがなんだか可愛いですよね。笑
パオパオは、風や寒さなどから作物を守ったり、良好な生育環境を保つためにかけられます。作物の上に被せてその両端を専用の杭のような留め具で留めます。
この作業は普段はしていないのですが、強風がくるという情報があり、苗が傷まないように今回初めて試みました。

これがすごく地味な作業なんですが、手作業で立ったりしゃがんだりを繰り返し、時間もめっちゃかかり重労働でした…^^;
急遽、必要な作業だったので、1歳の息子を背負いながら手伝いました。ぐずることなく、お利口さんに待っていてくれた息子にありがとう!
がんばってかけたパオパオのおかげで、無事に苗が守られていますようにと祈っています。最後まで読んでいただき、ありがとうございました^^ また次回もぜひ読んでもらえると嬉しいです♪
コメント