子どもたちが笑って生きていくために、わたしたちができることって何だろう?

マッサージする手と手 子どもの福祉

前回は、虐待を受けた子どもたちをどう支えればいいのか?ということについて話してきました。

今回は、そんな子どもたちの笑顔のために周りにいるわたしたち大人は何ができるのか?ということについて考えていきたいと思います。

前回の記事はこちら▽

子どもたちのこれからの人生

白い雲が浮かんでいる空

子どもたちが施設を出て自立したとき、社会は子どもたちがどんな経験をしてきたかは関係なく、周りと同じように接してきます。

その中でもちろん、いろんな問題や課題にもぶつかるでしょう。その時に、問題と向き合って解決していける力を身につけることが大事です。

そのためにも、施設にいるうちに、たくさん失敗しておくことが大事です。たくさん挑戦して、たくさん失敗もして、成功体験もしておく。

そして、失敗してもそこから立ち上がる方法を知っておくのです。失敗しても大丈夫。「失敗しても何度でもやり直せばいい」と思えるように、施設の職員が寄り添いながら応援し、見守ることが職員の役目だと思っています。

そうして、社会に出てから問題にぶつかってしまっても、何とか乗り越えられるように考えたり、周りに頼ったり、それでも困ったときは信頼できる大人、施設にいたころの職員に相談したり。

そういうことができれば、子どもたちは前を向いて生きていけるのではないかなと思います。社会に出てからも、信頼できる人と出会えたり、人間関係を広げていけるのではないかと思います。

実際に、施設から自立して生活を始めたあとに問題の解決の仕方や乗り越え方、失敗から立ち直る方法が分からず、学校を辞めてしまったり、仕事を辞めてしまう子どもたちも多くいます。

そういう子どもたちには、安心して挑戦や失敗ができる場所、大人が見守って応援してくれる環境が足りなかったのだと思います。現実に、ひどい大人や自分勝手な大人もいます。でも、本当に優しい大人、信頼できる大人もいます。

特に子どものうちは出会う人を自分で選ぶことは難しいので、一人ひとりの大人が子どもたちに寄り添えるように意識を変えていかなければならないと思います。

そして、子どもたちは安心できる環境の中で心の傷を癒しながら自分や人と向き合えるように、少しずつ練習をしていかなければなりません。施設から自立して社会に出てから、人間関係の作り方や人との向き合い方で困らないように。

子どもたちの笑顔のために

こちらを向いて笑っている2人の男の子

子どもたちが経験したトラウマと向き合うことは、親と向き合うということでもあります。その道は辛く、険しい、到底簡単なものではないと思います。だからこそ支えてくれる人が必要です。

そして、支えてくれる人に見守られながら、一つひとつの問題と向き合い、乗り越えていってほしい。それを乗り越えて、自分の意思で自分の道を、人生を選択していくために、子どもたちが笑顔で生きていくために。

そのためにわたしたち大人ができることは何でしょうか?施設で働く職員だけの問題ではありません。施設を出れば子どもたちは社会の中で生きていきます。

抱えたトラウマや心の傷、生きづらさ、人間関係の構築の難しさは子どもたちを苦しめます。そんなとき、支えてあげられるのは周りにいる人です。

特別な関係でなくても、挨拶をしたり、「いってらっしゃい」「おかえり」「がんばってね」と声をかけたりするだけでも、誰かの心を軽くすることができるかもしれません。

子どもたちを一人ひとりの大人が、あたたかい気持ちで見守ることが大切だと思います。挑戦や失敗、成功もいろんな大人が見守り、支え、心から応援していける社会になってほしいと強く願います。

この他にも、小さい子どもがいる親子連れやお腹の大きな女性がいたとき、ちょっとした手助けができることも大事です。

落としたものを拾ってあげたり、道や席をゆずったり、ドアを開けてあげる、子どもが大きな声を出していたり、泣き声をあげていたり、ぐずっていても暖かく見守ったり、優しく声をかけたり。

家事や育児、仕事、人間関係などいろんなことを精一杯がんばって、それでも大変でいっぱいいっぱいになっている人は、そういう些細な人の優しさで救われることもあります。

相手がそれほどのこととは思っていなくても、その何気ない言葉や行動に救われる瞬間もあるのです。

周りにいるたくさんの人たちが、がんばっている人や困難を抱えている人、大変そうな人を優しく見守り声をかけることができたら、周りによるプレッシャーやストレスを減らすことができます。

例えば、公共施設や電車内などで子どもが泣いたりぐずったりしているときはそれ自体よりも、周りに迷惑がかかっていないか、と周りの目を気にしてしまうものです。

周りが何も言わなくても迷惑そうな顔をしていたり、イライラした雰囲気を感じ取ると子どもはますます泣いてしまい、子どもの親も「早く何とかしないと」と焦ったり不安な気持ちになってしまいます。

ですが、誰もが通る道です。怪訝そうな顔をした人も、かつては赤ちゃんで小さな子どもで大きな声で泣いたり、ぐずったりしたことでしょう。

そのときに、やはり怪訝な顔をした人もいたかもしれないし、でも優しく声をかけたりあたたかく見守ってくれた人もいたはずです。

みんなお互いさまです。がんばっているのは、大変なのは自分だけじゃなく、目に見えなくてもそれぞれの人がそれぞれの人生を懸命に生きています。

今の世間体や常識という決められた概念じゃなく、優しい気持ちで人に向き合えたなら、それは誰かにとっての力になることだってできるのだと思います。

そういう意識を他人事ではなく、一人ひとりが自分事として考えられることが大事です。自分の身の回りにいる人に向けて、些細なことでも今自分ができることを探していきましょう^^

施設の在り方

向き合って話し合っている人々

最後に、施設の在り方について見直す必要があると思います。今ある施設のルールが本当に子どものためになるのか、大人の都合になっていないか、今、子どもたちに本当に必要なことは何なのか。

それを施設に関わるすべての人に考えてもらいたいと思います。それは、現場で働く職員だけではありません。現場で働く職員が無理をして働いているのは施設の体制の問題です。

施設を運営する上で、職員はとても重要な存在です。実際に毎日子どもたちと関わり、向き合い、育てていくのは職員だからです。

その職員がどう子どもに関われるか、どれだけ心を砕いて子どもたちに接することができるかは職員への教育にかかっているのではないかと思います。

最初から、子どもたちに本当に寄り添える人は少ないと思います。子どもたちは大人を信じていなかったり、わざと困らせるようなこともします。暴言や暴力が出ることもあります。

それでも、子どもの表面の言葉や行動だけではなく、子どもの奥にある心の声を諦めずに聞いていくのは並大抵のことではありません。

心身ともに傷つき、燃え尽きてしまう職員も心が折れてしまう職員もいます。だからこそ、職員が他の職員を支えていかなければいけません。職員同士で争ったり、誰かを攻撃したりしている場合ではないのです。

子どもたちのためにできることを全力でやろうと思ったら、人より上に立つことだとか、自分の保身だとかそんなことを考えている暇はないはずです。

ですが、そういった職員関係の悪さによって仕事がやりづらかったり、職員によって他の職員が追い詰められたりすることも実際に起こっています。このことにより、結果的に子どもにも悪い影響を与えてしまいます。

さらに子どもを職員の言うことを聞くように操作する職員も存在します。親が恐怖で子どもを支配して言うことを聞かせていたことにとてもよく似ていると思います。

そういう環境から保護されて安全、安心に生活するために施設にきたのに、今度は職員が親の代わりに子どもを責めて、子どもの心を苦しめてどうするのか。

「助け合うはずの職員が他の職員のストレスになったり、子どもを守るべき職員が子どもにストレスを与えてどうする!」今ならそう思います。

子どもたちへの向き合い方は難しく、ただ単に、子どもの言うことをそのまま聞いていればいいわけでもありません。

本当に子どもたちと信頼関係を築いていこうと思ったら、まずは子どもの気持ちをしっかり聞いて、こちらの思いも伝えていかなければなりません。

でも、その向き合い方や思いの伝え方、子どもたちが施設で生活する意味、何を目標にするのかなど、本当の意味で理解して、実践できている経験を詰んだ職員が新しい職員に教えていってあげなければできるはずがないのです。

そんな実践ができている職員がいなかったり、きちんと職員に教え、困ったことがあったら相談に乗り、子どもたちのためにどうしたらいいのか一緒に考えてくれる施設でなければ職員は育ちません。

育たないだけでなく、間違った認識や態度で子どもたちと関わったり、時に子どもたちを傷つけたりもしてしまいます。

そんな子どもたちのためになる実践を詰んだ職員を増やしたり、職員が心も体も元気に子どもたちと関われるように、施設の運営者は施設の体制や方針が本当に今のままでいいのかを見直すことが必要だと思います。

運営する側が現場の職員の声を聞いて、子どもたちと職員のことを本当に考えられてこそ、本当にいい施設ができるのだと思います。

そして、そうすることによってみんなが一丸となって子どもたちへの支援ができるのだと思います。良好な職員関係やいいチームワークが子どもへのいい支援に繋がります。

職員たちが子どもたちを守るためには、施設が職員を守らなけれがいけないのです。以前、「職員は宝」と言っている施設のトップの言葉を聞いたことがあります。

子どもたちを育ててくれる職員は宝物なんだと、そんな風に職員を大事にしてくれる施設の職員はきっとイキイキ働けるはずです。それが子どもたちへ伝わって、職員の心の余裕がこどもたちへのいい支援につながっていくのだと思います。

日本では施設の数が多く、里親の数がとても少ないです。子どもたちが一人でも多く、笑って暮らせますように。

施設が少しでも良くなっていくように、里親などの家庭で暮らせる子どもたちが増えますように、子どもの福祉についてこれからも考え続けていきます。

施設で働き悩んでいる人や子育て、子どもとの関わり方に悩んでいる人がいたら、良ければ気軽にコメントください。困っていることを共有させてください。そしてぜひ、一緒に考えましょう^^

子どもたちが笑って暮らせる未来を応援する仲間が増えたら嬉しいです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました^^

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

タイトルとURLをコピーしました