小さな子どもがいる家庭では、子どもを叱ったり、子どもが叱られて泣いたり、きゃっきゃと笑ったり、日々にぎやかに騒がしい日常を送っていることと思います。
この日々の何気ない関わりの中で、親が子どもに伝えられることはとても多くあるのだと思います。
何でもない日常の中だと、何も考えずに流してしまいがちですが、子どもは親を見てたくさんのことを吸収しています。
後から「何度言ってもこの子は…」となる前に、いろんなことを覚える子どもの時期に、普段の生活の中で伝えたいメッセージを伝えることが大切です。
言葉だけでなく、行動で伝えるメッセージにも子どもに大きな影響を与えると思うので、ぜひこの記事を読んで考えてみてください^^
まねっこ上手な息子

1歳8ヶ月の息子はだんだんと言葉も出てきて、意味のある言葉や外国語のような息子語をたくさん話してくれるようになりました。
「バイバイ」は前から言えましたが、最近はちゃんとものを差し出して「どーぞ!」と言えるようになりました。
おもちゃを耳に当て電話をしたり、教育テレビのダンスをマネしたり、見ているととってもほっこりした気持ちになります^^
そんな息子の吸収力はすごくて、日々いろんなことに刺激を受けて、たくさんのことを吸収しているんだなと思います。
だんだんと自分の意思も出てきて、怒ったり、「イヤ」「これがいい」と主張したりすることも増えてきました。そんな中、嫌なことがあると大声を出したり、ものを投げたりすることがあります。
それに対して、「どうしたん?」と尋ねたり「こうしたかったんやなー」と受け止めたりします。ものを投げることに関しては、「投げないよ。優しくしてね」と伝えています。
しかし、子どもに言葉で教えるだけでは意味がないことがあります。それはどういうことなのでしょうか?
親の行動に注意

それは、親自身が子どもに叱るような行動をしている場合です。子どもだけがしていることもあると思いますが、子どもの行動は親や周りの大人を見て真似をしていることがあります。
子どもは大人が思うよりも周りのことをよく見ています。そして、年齢が小さければ小さいほど、それをいい悪い関係なく純粋に真似します。
そういうわたし自身が、息子の大声やものを投げる行動に思い当たる節があるのです…。
日常的にではありませんが、子どもがごはんや牛乳をひっくり返したり、それがタイミング悪く何か他のことを重なったりしてしまった時に感情的になってしまうことがあります。
イライラした気持ちを「もう!!」と大きな声や態度、時にはどん!とものを置いたり、投げてしまったり…。
そうしたことを息子の前でした覚えがあります。そうした嫌なことがあった時、自分の思い通りにいかず怒っている時に、そうした行動を息子はちゃんと見ていました。
そして、嫌なことがあった時に「ぎゃー!」と大声を出したり、ものを投げたり、「怒った時はこうする」と学んでしまったのだと思います。
それは、わたしが息子に怒った時にこういう風にしたらいいと教えていることと同じです。
わたしの行動がなくとも、まだうまく言葉を話せない小さな子どもなので、もともとそういう行動をするものだったのかもしれません。
それでも、わたし自身の言動や態度、行動が息子に与える影響は大きいと思うのです。
わたしや夫が音楽やリズムに乗って楽しそうにしていると、息子は遊んでいてもおもちゃをほっぽって近くに来て、一緒に踊り出します。
「楽しい」気持ちが伝わっているんだなと思います。みんなでくっついてぎゅーっとしていると、愛犬のメルまで近くに来ます^^
玄関にいるメルを「寒いからお部屋においでー」と普段呼んでいると、息子も自らメルが玄関にいると「おいえー(おいで)」と手招きして呼んでくれます。
わたしたちがメルの頭をなでると息子もメルの頭をなで、体をなでると体をなでます。メルの顔に自分の顔を近づけると息子も顔を近づけます。
きっと、わたしたちがメルを叩いたり、邪険にしたり、強く当たったりしていると、息子も同じように叩くようになってしまうのだと思います。
わたしたちがメルをなでたり、優しくして愛情を注いでいると、それを見て息子も自然とメルをなでたり、優しくする気持ちが育つのだと思います。
今はまだ息子はメルをバシバシと叩いてしまうこともありますが…力加減の問題なので、もう少し大きくなると伝わると信じています^^;
子は親の鏡

よく、子は親の鏡と言います。親の行動や言動、子どもや他の人への接し方を見て、どういう風に話したり行動するのか、人に接するのかを学びます。
言葉で「ああしなさい、こうしなさい」「これはダメ、何でこうするの」と口うるさく言ってしまうことがあるなら、その時はまずは自分自身を振り返ることが解決の第一歩になるかもしれません。
それは親の真似をしていることもあると思うからです。その時は親がそれに気付いて、まずは自分の行動を見直して変えなければいけません。
自分がしているのに、子どもにだけ「ダメ」と言っても説得力がありませんからね。
他にも「もっと自分を見てほしい」「もっとかまってほしい」と親や大人の関心を引きたいが故の行動だったりすることも多いと思います。
子どもに向き合えているか、子どもの目を見れているか、世間体や一般常識に囚われず、子どもの気持ちを考えられているか…など、振り返ってみるとハッと気付くことがあるかもしれません。
そのままで「はなまる」

親は子どもにより良くあってほしいと望んでしまいます。人よりも勉強ができたり、スポーツが得意だったり、おしゃべりが上手だったり、社交的だったり、人気者だったり…。
その方が親は嬉しいと感じ、人よりも学習に遅れがあったり、運動が苦手だったり、人見知りをしたり、自分から人の輪に入っていけないと不安になったり、がっかりする人もいるかもしれません。
でも、それはそれぞれ子どもの個性です。自分自身が他の人と同じではないように、子どもも子どもの数だけ個性があります。それが子どもの自分らしさであり、ありのままの自分です。
それを「もっとこうしなさい」と言うよりも、そのままを受け入れ、好きなことや興味のあることを応援して伸ばしてあげる方がずっといいはずです。
周りに合わせて無理に背伸びをすることを覚えると、そのままの自分に自信がなくなったり、窮屈になってしまいます。
子どもの言葉をちゃんと聞くこと、そして「自分は自分でいいんだ」と思える心を育てることが親にとって一番大切なことなのではないかなと思います。
親はいつも子どもの一番の味方でいて、その時々の子どもの気持ちや考え、成長を信じて、あたたかく見守る応援団でありたいですね。
どんな子でも30年もすれば立派なおじさん、おばさんになっていきます。幼い頃に学習が遅れていたり、運動が苦手でも、大人になった時にそれはそんなに重要なことではないですよね。
それよりも自分に自信を持って、好きなことを見つけたり、やりたい仕事を見つけて自分らしく、前向きに取り組めることの方が大切です。
そのためにも、子どもの好きや興味を大事にして、成長過程にある子どもの「今」を大切にして、子どもの言葉を聞きながら、一緒に歩いていきましょう^^
そうすればきっと、子どもはいつかちゃんと自分で自分の道を見つけられると思います。
子どもが何かに興味を持った時は、心配事や不安要素で止めるのではなく、「思い切ってやりたいことをやってごらん!」と言えるような親でありたいなと思っています^^
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